愛されていますか?
愛していますか?
少し唐突な質問かもしれません。
誰かを愛すること。
誰かに触れたいと思うこと。
セックスのこと。
どれも私たちにとって身近なことなのに、誰かと話すことは意外と少ないものです。
セックスは、欲望だけのものではない
セックスという言葉から、何を思い浮かべるでしょう。
若い頃の恋愛を思い出す人もいれば、パートナーとの今を思い浮かべる人もいる。
もうずいぶん遠ざかっている、という人もいるでしょう。
セックスは、ただ欲望を満たすためだけのものではありません。
愛する人に触れる。
触れられる。
好きだという気持ちも。
触れたいという気持ちも。
言葉にするのは照れくさくても、触れ合うことで、もう一度思い出す。
「あなたを大切に思っている」
そんな気持ちを、言葉ではなく、からだで伝え合う時間でもあります。
もちろん、いつも美しい時間ばかりではありません。
気持ちがすれ違うこともあれば、なんとなく気分が乗らない日もある。
長く一緒にいれば、付き合い始めの頃のような激しさとは違う関係になっていくこともあります。
それでも、心とからだを開いて触れ合うことで、ふたりの距離がもう一度近づく夜があります。

「大切にされている」と感じること
愛する人に、丁寧に触れられる。
抱きしめられる。
自分の気持ちも、からだも、大切に扱ってもらう。
愛する人に丁寧に触れられると、自分が大切にされていることをあらためて感じることがあります。
愛された記憶は、そのあとも日常の中に残っていきます。
翌朝、鏡を見るとき。
洋服を選ぶとき。
仕事へ向かうとき。
昨日までと同じ自分なのに、なんとなく気分がいい。
鏡の中の自分も、悪くないと思える。
いつもより丁寧に肌を整えたくなったり、
好きな服を着たくなったり、
きれいでいたいと思ったり。
愛された時間は、そんな気持ちまで連れてきてくれることがあります。

セックスとの距離は、変わっていく
心もからだも、ずっと同じではありません。
セックスをしたいと思う気持ちが以前とは変わったり、反対に、自分の性について前より素直に考えられるようになったり。
パートナーと過ごす時間が長くなれば、触れ合うことがいつの間にか少なくなっていることもあります。
以前とは違う。
でも、それは何かを失ったということだけではありません。
そのときの自分だから心地よいと思える、愛し方や触れ合い方があります。
今の自分のからだで、今の自分の気持ちで、
どう愛したいのか。
どう愛されたいのか。
どんなふうに触れられたいのか。
セックスとの距離が変わったからこそ、見えてくることもあります。
愛すること、愛されること
これは、「セックスをすれば幸せになる」という話ではありません。
セックスをしない人生が、何か足りないという話でもありません。
大切なのは、そのもっと手前にあることです。
愛すること。
愛されること。
相手を大切にすること。
自分自身も大切にすること。
その延長線上にあるセックスは、ときに私たちへ自信を与え、心を満たしてくれます。
誰かに愛されている自分を知る。
自分のからだを、今までより好きになる。
昨日までと同じ朝なのに、世界がほんの少し違って見える。
人生が変わるのは、劇的な出来事が起きたときだけではありません。
こうした小さな変化の積み重ねが、人生を静かに動かしていきます。

愛と性を、もっと自然に
自分の「性」について言葉にするのは、今でも少し勇気がいります。
まして、大人の女性が、
「愛されたい」
「触れられたい」
「セックスを楽しみたい」
と口にすることには、どこかためらいが残っています。
でも、愛することも、感じることも、本来はもっと自然なものです。
恥じる必要も、誰かと比べる必要もありません。
セックスとの距離も、心地よいと感じるかたちも、人それぞれです。
大切なのは、「こうあるべき」に自分を合わせることではなく、自分が本当はどうしたいのか、その気持ちを見失わないこと。
愛する人がいるのなら。
手をつなぐことからでもいい。
抱きしめることからでもいい。
大切な人に触れることを、もう一度、自分たちの暮らしの中へ。
性は、人生から切り離された特別なものではありません。
愛することも、触れ合うことも、感じることも。
どれも、私たちが生きていく時間の中にあるものです。
誰かを愛することも、愛されることも、もっと楽しんでいい。
そんな時間があることも、人生のひとつの喜びなのだと思います。
* * *
自分の心とからだを、心地よく。
愛する人との時間も、
自分自身を大切にする時間も。
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